中問D 問題
図書館システムに関する次の記述を読んで,四つの問いに答えよ。
A図書館では,バーコードを用いた図書館システムを用いて,書籍の貸出と返却業務を行っている。
〔書籍の貸出と返却業務〕
- (1)
- 貸出担当は,バーコードリーダで利用者カードの利用者番号と書籍ごとに割り振られた識別番号を読み取り,貸出情報を登録する。
- (2)
- 返却担当は,バーコードリーダで書籍の識別番号を読み取り,返却情報を書き込む。
現在,利用者の利便性向上と業務の効率向上を目的として,現行の図書館システムにおけるバーコードをRFID(Radio Frequency ldentification)に変更したシステム(以下,新システムという)の導入を検討している。表1に図書館システムで用いるバーコードとRFIDの特徴の対比を示す。

司書のBさんは,利用者や司書から出されている要望事項を,新システムで実現できるかどうか検討することにした。
〔要望事項〕
- (1)
- 利用者カードの利用者番号及び書籍の識別番号をバーコードリーダで個々に読み取っているので,貸出業務が集中する時間帯には,利用者が貸出しのカウンタに並んでしまう。貸出担当は,作業を手早く処理したい。
- (2)
- 書籍棚から取り出した書籍を,利用者が元の棚に戻さないことがある。定期的に,棚と書籍をチェックしながら整理するが,この作業の時間を短くしたい。
- (3)
- 返却担当は貸出予約されている書籍が返却されれば取り置きし,予約をした利用者に電話で連絡をする。何度電話しても連絡が取れないことがあるので,連絡の手間を軽減したい。
- (4)
- 書籍の返却は,図書館の入口にある返却ポストでも受け付けている。返却業務が滞ると,図書館システム上で書籍が貸出中になっている時間が増加する。利用者の利便性向上のために,返却ポストに入っている書籍を把握したい。
問99
Bさんは〔要望事項〕を実現するために,市販されているRFIDを用いたシステムを調べ,次の施策を考えた。
- ①
- RFIDを内蔵した利用者カードを発行し,書籍にはシート状に加工したRFIDを貼り,貸出,返却時にカウンタで用いるRFID読取装置を新たに導入する。
- ②
- 全ての書籍棚の棚板にRFID読取装置を設置し,書籍と書籍棚をチェックするシステムを導入する。
- ③
- 返却ポストにRFID読取装置を設置する。
Bさんは,施策①~③による効果を整理した結果,これらの施策では実現できない要望事項があることに気づいた。〔要望事項〕のうち,実現できない事項に該当するものとして,適切なものはどれか。
- ア
- (1)
- イ
- (2)
- ウ
- (3)
- エ
- (4)